『インフィニティ・プール』 感想
おすすめされていて気にはなっていたので観てきました。ネタバレ注意。
正直に観終わりの感想としては(夜勤明け睡眠3~4時間とかのコンディションも影響あるかもだが)そんなめちゃくちゃ面白いってほどではなかった。
最近で言うと『ボーはおそれている』の方が面白かったと思うし、やばさで言えば『ジェイコブス・ラダー』の方がすごかったしエグさならSAWシリーズとか他にも諸々。
これはパッと観てサッと「面白い!」「すごい!」ってなる映画ではないのかなと感じた。
映画に対して自分なりの考察とかを重ねるような楽しみ方を好む人には良さそう。
僕もそういうことはするけど得意ではないし特別好きというわけではない、どちらかというと面白くて楽しくてついつい考察でしてしまうというくらい。
と、ここまでマイナス的な感想を述べてしまったけれど、決して面白くなかったわけではない。
区切られた外は治安も悪く出入り禁止のリゾート地。
国外からやってくる観光客たち。
その中の一人、主人公(一本小説は出しているが評価は悪く読まれておらず、二本目は書けていない。妻は出版社のお偉いさんの娘でありその資産に頼っている。このリゾート地滞在も勿論そう)は小説のインスピレーションを得ようと訪れた。
リゾート地で出会った人妻は自分の作品のファンだと言い、親しげに接してくる。
犯罪(事故でも人を死なせたら死刑)を犯した外国人観光客や外交官向けに、多額の金を積めばその人物のクローンを作りそのクローンを死刑にすることで本人は解放される仕組みがある。
死刑を本人は見学しなければならない。
死刑は被害者の長男が直接罪人を殺す(劇中ではナイフで腹を刺す)。
この辺まで来て舞台設定とかはすごく面白く、この主人公はこの後どんな想像もつかない目に合うのだろう、何に苦悩して最後どうなってしまうのだろうとワクワクした。
多分、ワクワクし過ぎた。
こんなあんなで駄目にされていくんだろうなとか考えたものはその通り進んでしまったのが少し飽きてしまった所もあったのかもしれない。
ただその時間が長かったことを思えば大事な部分だったんだろうなとは思う。
自分の噛み砕きが上手くいかないのでレビューやら批評やらをいくつかネットで漁ってみたけど、プラスマイナスどちらの評価もいまいちこれといってピンと来なかった。
ただ!
なるほどな、とか。
これいいな、とか。
そういうのはとても多かった。
良い映画だったか否かで言えば確実に良い映画だった。